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Invictus(インビクタス) – クリント・イーストウッド最新作

200px-HumanFactorInvictus

ソース:Wikipedia

前回取り上げたDistrict 9 (記事1記事2)と同じ南アフリカが舞台の映画です。アパルトヘイトが廃止になり、マンデラが大統領になった時に開催されたラグビー・ワールドカップの話。かなり実話。

アパルトヘイト、人種、政治、スポ魂的なトピックは来年1月公開後にみんな取り上げると思うので、ここではそれ以外の事を書いてみます。

今までのクリント・イーストウッドの映画と違って明るい映画です。と同時に今までの「ミリオンダラー・ベイビー」や「硫黄島からの手紙」に見られる誠実な作り込みが随所に見て取れます。それらに関しての疑問も含めて以下、書いてみました。

その1- 南アフリカ訛りの英語

invictus-matt-d

CBSのインタビュー

6ヶ月のトレーニング(撮影も含めてだろうか)を終えて、マット・デイモン曰く南アフリカのアクセントは「口の中で新体操やってるみたいだった」。NPRのラジオ・インタビューでも同じような感じでアクセントに話題が行ってたので、それでこの映画に興味を持った。実際に南アフリカ出身の友達がいないからわからないけど、チャンスがあったら聞いてみたい。あと、南アフリカでも黒人と白人のしゃべるアクセントは違うのだろうか。マンデラ役のモーガン・フリーマンはしゃべりが独特だけど、他の白人のアクセントとかなりちがった。ボディーガードの中でも黒人と白人はアクセントの違いが微妙に出ていた。

日本でも関西弁をしゃべる東京出身の役者は、ほとんどの場合無理があります。関西人にしたらキモくて受け入れられないという人がかなりいる(友人談)。しかも、かなり関西弁の修練を積んだ役者の演技をみても、「なんでやねん」だけがどうしてもダメらしい。逆に言うとその他ほとんどの所はOKらしい。東京出身には同じに聞こえるけど、関西出身が聞いたら「なんでやねん」とか重要な所だけがどうしても違う、と。周りに関西出身の人がいる東京人は「なんでやねん」を中途半端に連発して嫌がらせをしてみよう。

District-9で主人公兼監督のSharlto Copley。映画系のブログで、「こいつの南アフリカ風アクセントは完璧じゃん!」→「いや、こいつ本当に南アフリカ出身だから」、というやりとりがあったとか。

その2 -- ラグビー

ラグビーのシーンも本業の人がやっているので、見ごたえがある。南アフリカチームに決勝戦で当たるのが、ニュージーランド代表、オール・ブラックス。このスポーツのシーンで見どころと言えば、その相手チームにいるスター選手のロムー。マット・デイモン(キャプテン)が「(みんなで)ロムーを止めろ!」と支持を出す位パワフル。

ロムー The 暴走機関車


Jonah_Lomu_(cropped)

ロムー本人(ソース:Wikipedia)

そのロムーを演じるのも実際のNZの選手、Zak Feau’natiという人らしいです。どちらもトンガ系(?)なのかポリネシアンな雰囲気が似てる。

Isaac Feaunati

(ソース:St. Patrick’s College / BBC)

こんだけデカイなのに、(実際のロムーも)チームの中では走る役。上の動画を見ると、ものすごいダッシュ+下半身のバランスが抜群(コケそうだけど走りながら戻してる)で、周りをよく見てぶつかりそうな瞬間に重心を落としてる等々、デカイのに動きが細かい!

日本の相撲で活躍する曙とか小錦とかは外国人で足が長いので、グラグラしててバランス悪そうだけど、この人は安定している。

村上龍だったか、走れタカハシという本を思い出した。人間が走る姿をみて興奮するのは、原始の時代から餌をとる奴は足が速いからだ。そんなわけで、周りで見てる観客は純粋に興奮するのだ、という意味の一節を思い出した。

ロムーのトライ集

あと、エンディングのクレジットでZak Feaunati as Jonah Lumuってなってたのはスペルミスらしいです。googleで検索するときはLomu。でも役者の名前もBBCではIssacになってるしワケワカランですね。

その3 - ラグビーとワールドカップ

検索してびっくりしたのが、実は2019年のワールドカップの開催地は日本に決まったらしいです。おまけに前述のロムーが親善大使に任命されて、アジアでのラグビーの普及に努める、ということになっているから驚きです。

ラグビーのワールドカップの興行的な規模はサッカー、オリンピックについで3位。サッカーのワールドカップでもそうだったけど、日本のチームは大丈夫なんでしょうか。と、いうのも映画の中でマンデラが「決勝戦で当たるニュージーランドのチームについて調べろ!」と部下に報告させるんだけど、その中で相手チームのニュージーランドが如何に強豪かを示す場面。

秘書「日本代表に145−17で大勝です」

マンデラ「ナニッ!145点もとったのか!たった1試合で?」

秘書「はい。世界記録に認定されたようです」

ワールドカップに出場ということはアジア予選を通過しているからすごいのだろうけど(しかも、参加国を見る限り唯一のアジア圏)、そのまた上も別次元ということでしょうか。しかし、これだけ参加国がある中、日本が13位というのはすごいことだと思います。歴史・体格・体力の差を埋める、昔の日本・女子バレーボールのような心理・技術戦を見せて欲しいものです。

おまけ -- 日本語版のタイトルについて

日本語版タイトル「インビクタス/負けざる者たち」はヒドイ。

ワールドカップ日本版のHPに書いてある通りに「不屈の〜」とかの方が良かったのではないでしょうか。その他このHPでは南アフリカが参加出来なかった経緯とかプロ・アマの変換期の話、また「疑惑」に関しても詳しく書いてあります。




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