2009年の秋、“TOFLE iBT Test” という外国人を対象にした英語のテストの合格ラインに、3回目にしてギリギリ滑り込んでようやく大学入学を果たしたものの、その後、アメリカ人&外国人両方が受けさせられる “The ACT” なる英語+数学のテストの英語分野に落ちたわたし。
大学で再び英語クラスに入れられた後、再度“The ACT” を受けて合格するが、
経ても経ても、我が英語力跳躍せず。
残念な英語力でネイティブイングリッシュスピーカーに混じって苦手な歴史(美術史)の授業を受けている、
日本人留学生が中間テストで取った苦肉の策、ついでに激低い英語力も露見させた秘策を公開する。
歴史といえば暗記物だ、美術史といえど暗記は避けて通れぬ茨の道。
上記の如く大変残念な英語力なのにも関わらず、イタリア人の画家の名前と作品名を覚えなくてはけないという苦行は毎日絵と名前がプリントされた紙をしつこく見るという、非常に原始的な方法でクリアした。
ただしポイントは、本当にただ眺めるだけ姿勢を貫く事だ。
あえて覚えようと思って見ると脳の記憶を司る分野付近が拒絶反応を起こして、新しい情報を取り入れることを阻止しようと、「アイスクリーム・クイタイナア」等の妨害シグナルを出してくる。
これはもしや、年老いてゆくごとに新しい時代の流れについて行けなくなる前兆か?
くわばらくわばら・・・。
とにかくあくまで、「覚えませんよ、見てるだけですよ?」というスタンスを貫いた。
己をどこまであざむく事が出来るかが勝負だ。
具体的な方法しては;
1) 名前だとか英語だとか思うから覚えられないのだ、作者、作品名のアルファベットをあたかも絵の中のモチーフとして記憶する。
2) 絵とインフォメーションがプリントされた紙、そのまま写真を撮るように覚え、テストの時はその記憶の中の画像の字を読む。
もう、いかに自己暗示出来るかに掛かっているという状態。
この画期的自己催眠方法を駆使して殆どの絵は、2) の方法で覚えらたのに、なぜか製作された年代の方はサッパリ覚えられない。
残念な事実、其の2、
「ハイッ、解出ましたッ!どうやら数字はわたしのビジュアルイメージとして記録されないです!」
こうなったらもう、日本が誇る最終奥義、
歴史語呂覚えしかない。
今回の試験範囲は14世紀と15世紀のものがメインであり、この差は作風でなんとなく分かるので今回覚えなくてはいけないのは下2桁だ。
Donatello, David (1420)
ドナテロ作の、David は1420-60年のものなので、「ホニオ」
「ホ(4)ニ(2)オ(0)」
全裸なのに気取って帽子を被り腰をくねらせているところ、「phony/インチキ臭い」という形容詞がピッタリだ。
もうこいつの名前はDavidではない、ホニ男だ、今わたしが決めた。
Masaccio, Holy Trinity (1425)
マサッキオ作の、Holy Trinity は1425年なので、「フォーニーファイブ」
「フォー(4)ニー(2)ファイブ(5)」
この絵を思い出すと、アキラくんのハイトーンボイスが脳内で再生される仕組み。
Lorenzo Ghiberti, Sacrifice of Isaac (1401)
ジベルティ作の、Sacrifice of Isaac は1401年なので、「おお、イサク」
「おお(0)、イ(1)サク」
イサクが殺されそうな場面なので、「おおっ?」という感嘆詞でも付けておこうか。
Leonardo da Vinci, Mona Liza (1503)
ダヴィンチ作、Mona Liza は1503年なので、「モナコさん」
「モナコ(5、0)さん(3)」
テスト時、いかに「コ」を「ゴォ」へスムーズに変換するかがキーポイント。
Pieter Bruegel, Hunters in Snow (1565)
ブルーゲル作、Hunters in Snow は1565年なので、「ゴロゴハンター」
「ゴ(5)ロ(6)ゴ(5) ハンター」
デューク東郷はスナイパーらしいが、ゴロゴは猟師だ。
Bosch, Garden of Earthly Delights (1510-15)
ボッシュ作、Garden of Earthly Delights は1510-15年なので、「ゴーテンオブ」
「ゴー(5)テン(10)オブ」
これは、題名の、「ガーデン オブ・・・」とかけまして、年代と題名の両方覚えられる一石二鳥なアレンジ。
Bernini, David (1623)
バニーニ作、David は1623年なので、
「2×3=6」
年代の下二桁を掛けると、その上の桁の6になるという公式を編み出す事に成功した。
Van der Weyden, The Deposition (1435)
ウェイデン作の The Deposition は1435年なので、「産後死」
「産(3)後(5)死」
キリストは産後、成人してから十字架に掛けられたという事実に裏打ちされたから鬼に金棒である。
Michelangelo, Pieta (1498)
ミケランジェロ作、Pieta は1498年なので、「苦はない」
「苦(9)はな(9.ナイン)は(8)い」
絶命したキリストの顔に苦悶の表情は見えない、聖母マリアに抱かれて眠っているようだ。
この場面では「な」を、「な」と「は」という曖昧な音へ変換する訓練を積めば完璧。
Parmigianino, The Madonna with the Long Neck (1535)
パルメジャニーノ作、The Madonna with the Long Neck は1535年なので、「産後」
「産(3)後(5)」
産後にしちゃなんかやけに赤子がデカいが、これが噂のMannerismってやつさ!
Boticelli, Birth of Venus (1485)
ボッティチェリ作、Birth of Venus は1485年なので、「背後が海」
「は(8)いご(5)が海」
背景が海ですからね、なんの異議もありませんね?
Titian,Venus of Urbino(1538)
ティシャン作、Venus of Urbino は1538年なので、「ミワコ」
「ミ(3)ワ(8)子」
あー、もうこの人はミワ子でいいよ、魅惑的な眼差しがスキャンダラスなミワ子。
ここで紹介したのは一部だ。今回はわたしの思いつく限りの語彙を総動員して、ほぼ全部の作品の年代を語呂合わせした。なかなか語呂が浮かばないと意地でも語呂合わせしてやりたくなるから不思議だ。
でも、これをまた期末試験対策としてもやるのかと思うと、正直ウンザリだ。
今、このウンザリを乗り越える忍耐こそが日本人留学生に求められるスキルだと断言する。
何故なら、残念英語力のわたしがこの方法で、中間テストにて99点取ったからだ。
あと1点の道が険しい・・・。















